輸出管理の実務で最も重要な作業のひとつが該非判定です。「どこから手をつければいいかわからない」という担当者向けに、判定の流れをステップごとに解説します。
該非判定とは何か
該非判定とは、輸出しようとする貨物・技術が輸出貿易管理令別表第1の1〜15の項に規定された規制品目に該当するかどうかを確認する作業です。輸出者等遵守基準で実施が義務付けられており、輸出管理の出発点となります。
ステップ1:判定対象を整理する
まず何を判定するかを確認します。CISTECの資料によると、判定対象は本体の貨物だけではなく部分品・附属品・外付けユニットも含まれます。また内蔵プログラムデータの判定も必要です。分解して出荷する場合は分解品ごとの判定が必要になります。
他社製品を仕入れて輸出する場合はメーカーや販売代理店から該非判定書を入手します。ただし商社であっても自社で該非判定を行う責任があることに留意してください。
ステップ2:貨物・技術の仕様情報を入手する
判定するためには自社製品の正確な仕様が必要です。技術部門から型番・スペック・性能パラメータを入手します。通称と法令用語が一致しないことがあるため(例:軸受けとベアリング)、複数のキーワードで検索することが重要です。
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ステップ3:項番を特定する
経済産業省が公開している「貨物・技術の合体マトリクス表」を使って、輸出令別表第1の1〜15の項の中から関連しうる項番を特定します。マトリクス表はExcel形式で公開されており、キーワード検索ができます。
1つの貨物が複数の項番で規制される場合があるので、「○○は除く」という文言で安心せず、横断的に確認することが重要です。
ステップ4:パラメータシートまたは項目別対比表で照合する
項番が特定できたら、CISTECが発行する判定帳票を使って詳細な照合を行います。
パラメータシートはフローチャート形式で、質問に答えていくと該当・非該当が判定できる設計です。先端材料・エレクトロニクス・コンピュータ・通信などの主要項番をカバーしていますが、全項番には対応していません。
項目別対比表はほぼ全項番をカバーしており、条文に沿った形式になっています。初めて判定する方には項目別対比表が推奨されています。
自社製品が属するカテゴリーのパラメータシートがない場合でも、非該当と判断してはいけません。法律・政令・省令・通達・告示等すべてを確認する必要があります。
ステップ5:該非判定書を作成・保管する
判定結果を文書化します。記載すべき内容は判定結果(該当・非該当)と判定根拠、判定に使用した法令の時点です。書式に決まりはありませんが、パラメータシートを添付する形が一般的です。
判定書は法令改正のたびに見直しが必要です。改正が自社製品に直接関係しない場合でも確認が必要なケースがあります。
ステップ6:キャッチオール規制を確認する
リスト規制で非該当と判定された場合でも、キャッチオール規制の確認が必要です。仕向地・用途・需要者に懸念がないかを確認します。
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判定に迷ったときの相談先
経済産業省安全保障貿易審査課では電話相談が可能です。CISTECでは賛助会員向けの無料相談と、有料の該非判定支援サービスを提供しています。CISTECの支援サービスでは専門アドバイザーによる一次検証と二次検証を経て「該非判定検証証明書」が発行されます。
まとめ
- 判定対象は本体だけでなく部分品・附属品・内蔵プログラムも含む
- 貨物・技術のマトリクス表で項番を特定し、パラメータシートまたは項目別対比表で照合する
- 通称と法令用語のズレに注意し複数キーワードで確認する
- 判定書は法令改正のたびに見直す
- リスト規制非該当でもキャッチオール規制の確認が必要
(外部リンク:CISTEC 該非判定手続の基礎講座 )
(外部リンク:経済産業省 貨物・技術の合体マトリクス表 )
※本記事の内容は2026年6月時点の法令に基づきます。実際の判断は必ず最新の法令および経済産業省・CISTECの公表情報をご確認ください。


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