部品・消耗品・OEM/EMS調達品の該非判定|購入品を自社判断で終わらせない
「これは他社から購入した部品だから、自社で該非判定する必要はない」——この考え方は誤りです。輸出者としての責任は、自社製造品だけでなく購入品にも及びます。ここでは、部品・消耗品・OEM/EMS調達品を扱う際に見落としやすいポイントを整理します。
購入品も該非判定の対象である
CISTECのガイダンスでは、該非判定の対象は自社製品だけでなく、外部からの購入品等も含めてすべてとされています。装置全体はもちろん、附属品・部分品、分解出荷する場合の分解品、さらに内蔵プログラムやデータも対象です。「メーカーが判定しているはずだから」という理由で自社の確認を省略すると、輸出者としての義務を果たしていないことになります。判定手順の基本は「該非判定の進め方|ステップごとに手順をわかりやすく解説」で扱っていますが、今回は購入品特有の注意点に絞ります。
メーカーへの依頼で気をつけること
購入品についてメーカーに該非判定書の発行を依頼する場面は多くあります。CISTECは、この依頼の仕方に複数の注意点を挙げています。
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 依頼目的を明確にする | 輸出通関のためか、社内データベース更新のためかで、メーカー側の対応も変わる |
| 早めに依頼する | 出荷・通関直前ではなく、引合仕様書や注文書の段階で依頼する |
| 結果を鵜呑みにしない | 判定根拠や諸元も入手し、自社で法令と照らし合わせて確認する |
| 過剰な要求を避ける | 個々の組込貨物すべてに項目別対比表の発行を求めるなど、メーカーの業務負担を考慮する |
| 明らかな非該当品は自社で判断する | 該非判定早見ツール等を使い、メーカーへの依頼が必要な品目を絞り込む |
特に「結果を鵜呑みにしない」は見落とされがちです。メーカーから該非判定書を受け取ったとしても、それを形式的に添付するだけでなく、自社でも法令と照らし合わせる責任が輸出者側に残ります。
OEM/EMS調達品特有の論点
OEM・EMS(委託製造)による調達品は、自社ブランドで販売していても製造工程を他社に委ねているため、設計仕様の詳細を自社が把握しきれていないケースがあります。該非判定は貨物そのものの性質を確認する手続きですが、取引先審査は取引相手や最終需要者の懸念の有無を確認する別の手続きです。OEM/EMS調達品は、製造委託先自体が取引先審査の対象になると同時に、調達した貨物についての該非判定も必要になるため、どちらか一方で済んだと誤解しないことが重要です。
消耗品・汎用品の該非判定を効率化する
すべての購入品についてメーカーへ個別に該非判定書を依頼していると、実務負担が大きくなります。CISTECは、汎用の電子デバイスについて、明らかな非該当品・対象外品を判断するための該非判定早見ツールを公開しています。このツールで明らかに非該当・対象外と判断できない品目についてのみ、パラメータシートや項目別対比表を用いた詳細判定、あるいはメーカーへの依頼に進む、という流れにすることで、消耗品や汎用品を扱う際の実務負担を抑えられます。
まとめ
- 該非判定の対象は自社製品だけでなく、購入品・OEM/EMS調達品を含むすべての貨物に及ぶ
- メーカーへの依頼は目的を明確にし、出荷直前ではなく早い段階で行う
- メーカーから受け取った判定結果も、自社で法令と照らし合わせて確認する責任が残る
- OEM/EMS調達品は、該非判定に加えて製造委託先自体の取引先審査も必要になる
- 明らかな非該当品・汎用品は早見ツール等で絞り込み、実務負担を効率化する
(外部リンク:CISTEC 企業間の該非確認)
(外部リンク:CISTEC 該非判定早見ツール)
※本記事の内容は2026年7月時点の情報に基づきます。実際の判断は必ず最新の法令および経済産業省・CISTECの公表情報をご確認ください。


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