「パラメータシートを見せられたけど、質問の意味がわからず手が止まる」——該非判定を任されたばかりの担当者が最初にぶつかる壁です。この記事では、パラメータシートを実際に読み進める際の構造と、つまずきやすいポイントを解説します。
パラメータシートと項目別対比表の違いは?該非判定帳票の使い方を解説
パラメータシートとは
CISTEC(安全保障貿易情報センター)が発行する該非判定帳票の一種です。条文を直接読む代わりに、質問形式(一問一答)で該非判定を進められます。ただし全項番を網羅しているわけではなく、分野別(エレクトロニクス、コンピュータなど)に用意されています。該当するシートがない品目は、条文をそのまま構造化した項目別対比表を使うことになります。「シートがないから非該当」という判断は誤りです。
質問形式の読み方
回答欄は2列に分かれています。
| ステップ | 確認する内容 | 該当側に進む場合 | 非該当側の場合 |
|---|---|---|---|
| Q1 | 対象の貨物・技術が定められた項番に掲載されているか | 掲載あり → 次の質問へ | 掲載なし → その場で「非該当」判定・終了 |
| Q2 | 貨物等省令が定める仕様(規制値・材質など)に一致するか | 一致する → 次の質問へ | 一致しない → 「非該当」判定・終了 |
| Q3以降 | 質問文が指す条件(数値・測定条件など)を順に確認 | 該当が続く限り次へ | 途中で外れれば即終了 |
途中で非該当側に入った時点で、それより下の質問は無視してよい点が実務上のポイントです。
具体例:仕様照合とその結論
経済産業省が公表している該非判定の解説資料に、アングルバルブ(呼び径12A)の輸出を題材にした実例があります。該当する可能性がある項番を確認したところ、輸出令別表第1のうち「弁」に関連する3つの項番が対象になりました。それぞれの項番が定める仕様と、実際のアングルバルブの仕様を照合した結果は次の通りです。
| 項番 | 規定の内容(要点) | 照合結果 |
|---|---|---|
| 2項(33) | ベローズ弁で呼び径5A以上、かつ特定材質のもの | 非該当 |
| 3項(2)7 | 呼び径10A超の弁で特定材質のもの、または呼び径25A〜100Aで別条件のもの | 非該当(呼び径は該当したが材質要件に合致せず) |
| 4項(5) | 推進薬の制御装置に用いるサーボ弁等で流量・応答時間の条件を満たすもの | 非該当(サーボ弁ではないため) |
3つの項番すべてで、規定されている条件の一部に一致しなかったため「非該当」と判定されています。ここでのポイントは、判定は「該当する条件が1つでもあるか」ではなく「規定されているすべての条件に合致するか」で決まる点です。1点でも条件から外れれば、その項番については非該当になります。パラメータシートの質問構造も、この一つずつの条件確認をYES/NO形式に落とし込んだものです。
照合作業で見落としやすいのは次の3点です。
- 単位の一致(仕様書とシートで単位系が異なっていないか)
- 測定条件の一致(「常温常圧」など前提条件付きの質問文を読み飛ばしていないか)
- 部分品・附属品の扱い(親貨物が規制対象なら、他の用途に用いられる部分品も対象になりうる)
まとめ
- パラメータシートは全項番を網羅していない。ない場合は項目別対比表に切り替える
- 回答欄は2列。非該当側に進んだ時点でそれ以降の質問は不要になる
- 判定は「該当条件が1つあるか」ではなく「規定条件すべてに合致するか」で決まる
- 部分品・附属品は親貨物の規制項番に連動して対象になりうる点に注意する
(外部リンク:経済産業省 具体的な該非判定の事例)
(外部リンク:CISTEC 該非判定帳票)
(外部リンク:JETRO 該非確認方法Q&A)
※本記事の内容は2026年7月時点の法令に基づきます。実際の判断は必ず最新の法令および経済産業省・CISTECの公表情報をご確認ください。


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