輸出管理用語集|よく使われる専門用語をわかりやすく解説

用語集

輸出管理の実務では、聞き慣れない専門用語が頻繁に登場します。この用語集では、担当者が知っておくべき主要な用語を五十音順でまとめました。各用語の詳細については、リンク先の記事も合わせてご覧ください。


あ行

明らかガイドライン


キャッチオール規制の需要者要件において、輸出しようとする貨物の用途および取引の条件・態様から、当該貨物が核兵器等の開発等以外のために用いられることが「明らかなとき」を判断するためのガイドラインです。用途・設置場所・支払条件・輸送ルートなど複数の確認項目が定められています。

インフォーム要件


経済産業大臣から、輸出しようとする貨物または提供しようとする技術が兵器等の開発等に用いられるおそれがあるとして、許可申請をすべき旨の通知を受けた場合に、許可申請義務が生じる要件です。大量破壊兵器キャッチオール・通常兵器キャッチオールの両方に存在します。

EAR(米国輸出管理規則)


米国のデュアルユース品目の輸出管理を定めた規則です。米国原産品や米国技術が一定割合(通常25%)以上含まれる製品は、日本から第三国に再輸出する場合でも規制対象になります(域外適用)。日本企業も対象になりうるため注意が必要です。

間接輸出・再輸出と輸出管理|責任の所在と実務上の注意点

EUC(需要者証明書)


End-User Certificateの略。最終需要者が輸出された貨物・技術の最終用途を証明する書類です。現地法人が在庫して販売するケースなど、輸出者が最終需要者まで直接確認できない場合に活用されます。

輸出管理における顧客審査・取引審査とは?需要者確認の基本を解説

か行

外為法


「外国為替及び外国貿易法」の略称。日本の輸出管理の根拠法です。貨物の輸出は第48条、技術の提供は第25条に規定されています。

外為法とは?輸出管理担当者が最低限おさえるべき基礎知識

外為令


「外国為替令」の略称。外為法の下位政令で、技術の提供(役務取引)を規律します。規制対象技術は外為令別表に定められています。

外国ユーザーリスト


経済産業省が作成・公表している、大量破壊兵器等の開発等への関与が懸念される外国企業・組織のリストです。掲載企業等への輸出等を行う場合は、明らかガイドラインによるチェックが必要です。毎年改正されるため最新版の確認が必要です。

貨物等省令


輸出貿易管理令別表第1および外国為替令別表の規定に基づき、規制対象となる貨物・技術の詳細なスペックを定める省令です。該非判定ではこの省令まで確認する必要があります。

客観要件


キャッチオール規制において、輸出者が用途確認・需要者確認を行った結果、兵器等の開発等に用いられるおそれがあると認識した場合に許可申請義務が生じる要件です。大量破壊兵器キャッチオールでは用途要件と需要者要件の両方、通常兵器キャッチオールでは用途要件のみが客観要件になります。

キャッチオール規制(補完的輸出規制)


リスト規制に該当しない貨物・技術でも、用途や需要者に兵器等の開発等への懸念がある場合に許可を必要とする規制です。大量破壊兵器キャッチオール規制と通常兵器キャッチオール規制の2種類があります。リスト規制を補完するという意味で「補完的輸出規制」とも呼ばれます。

キャッチオール規制とは?リスト規制との違いを輸出管理担当者向けに解説

さ行

再輸出


一度輸入された貨物・技術が第三国へ再度輸出される形態です。再輸出先での輸出管理対応は再輸出者の責任になりますが、米国原産品が含まれる場合はEARの適用も受けます。

間接輸出・再輸出と輸出管理|責任の所在と実務上の注意点

少額特例


リスト規制に該当する貨物でも、種類ごとに定められた金額以下であれば許可申請が不要になる制度です。5〜13の項(告示貨物以外)は100万円以下、15の項は5万円以下が基準額です。1〜4の項、14の項、16の項には適用されません。

輸出許可が不要になるケースとは?少額特例と許可例外を解説

た行

特定類型


居住者であっても、非居住者から強い影響を受けている状態に該当する場合はみなし輸出管理の対象になります。①外国政府等・外国法人等の支配下にある者、②外国政府等の実質的な支配下にある者、③国内において外国政府等の指示の下で行動する者の3類型が定められています。

みなし輸出とは?国内での技術提供が規制対象になるケースを解説

特別一般包括許可(特一包括)


包括許可の一種で、輸出令別表第3の地域以外を含む一定の仕向地・品目の組み合わせについて包括的に許可を受けられる制度です。取得には輸出管理内部規程の届出と実地調査が要件となります。

包括許可とは?特別一般包括許可を中心に解説

な行

非該当


該非判定の結果、自社製品・技術がリスト規制に該当しないと判断されること。ただし非該当であってもキャッチオール規制の確認は必要です。

リスト規制とは?該非判定の基本を輸出管理担当者向けに解説

みなし輸出


日本国内であっても、非居住者に規制対象の技術を提供する行為が「技術の輸出」とみなされ、許可が必要になる制度です。研究報告会や工場見学なども対象になりえます。

みなし輸出とは?国内での技術提供が規制対象になるケースを解説

は行

別表第3の地域(グループA)


輸出貿易管理令別表第3に掲げる27か国の地域です。輸出管理を厳格に実施していると認められる国として、大量破壊兵器キャッチオール規制の客観要件が適用されません。

キャッチオール規制の地域要件とは?別表第3の地域と適用除外を解説

ら行

リスト規制


国際的な合意に基づき、通常兵器や大量破壊兵器の開発等に用いられるおそれの高い貨物・技術の輸出等に際して、経済産業大臣の許可が必要となる制度です。主に機能・仕様(スペック)に着目した規制です。輸出令別表第1の1〜15の項が対象です。

リスト規制とは?該非判定の基本を輸出管理担当者向けに解説

わ行

輸出管理内部規程(CP)


輸出管理に関する法令を遵守し、法令違反を未然に防止するための内部規程です。コンプライアンス・プログラム(CP)とも呼ばれます。特別一般包括許可の取得要件にもなっています。

輸出管理の社内体制はどう作る?内部規程と管理体制の基本を解説

輸出者等遵守基準


外為法第55条の10に基づく省令で定められた、輸出者が守るべき最低限の基準です。責任者の選任、法令周知、該非確認手続の整備などが定められています。

輸出管理の社内体制はどう作る?内部規程と管理体制の基本を解説

輸出令


「輸出貿易管理令」の略称。外為法の下位政令で、貨物の輸出を規律します。規制対象貨物は輸出令別表第1に定められています。

輸出令別表第4


懸念国として定められている地域です。イラン・イラク・北朝鮮が該当します。これらの国向けには少額特例が適用されないなど、より厳格な規制が適用されます。

該非判定


自社が輸出しようとする貨物・技術がリスト規制に該当するか(該)、しないか(非)を判定する作業です。輸出管理実務の中心であり、輸出者が自ら責任を持って行う必要があります。

リスト規制とは?該非判定の基本を輸出管理担当者向けに解説

個別許可


1件の輸出ごとに経済産業大臣の許可を取得する基本の形です。2022年7月以降、電子申請(NACCS)のみとなっています。

輸出許可申請の流れとは?種類と手続きの基本を解説

包括許可


輸出管理体制が整備された企業が、一定の範囲の取引について包括的に許可を受けられる制度です。有効期間は最大3年。キャッチオール規制には適用できません。

包括許可とは?特別一般包括許可を中心に解説


※本用語集の内容は2026年6月時点の法令に基づきます。輸出管理関連の法令は頻繁に改正されるため、実際の判断は必ず最新の法令および経済産業省の公表情報をご確認ください。

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