輸出許可申請の流れとは?種類と手続きの基本を解説

輸出管理の基礎

これまでの記事でリスト規制・キャッチオール規制・該非判定を解説してきました。

もし輸出したい貨物、技術が規制対象と判定された場合、次のステップが許可申請です。この記事ではその流れを解説します。

リスト規制とは?該非判定の基本を輸出管理担当者向けに解説

キャッチオール規制とは?リスト規制との違いを輸出管理担当者向けに解説

許可申請が必要になるケース

リスト規制に該当し例外規定・包括許可を適用できない場合、あるいはキャッチオール規制に係る懸念があると判断された場合、個別許可申請が必要になります。

逆に言えば、リスト規制・キャッチオール規制のいずれにも該当しないと判断された場合は、経済産業大臣への許可申請は不要です。

許可の種類

輸出許可には大きく2種類あります。

個別許可は、1件の輸出ごとに経済産業大臣の許可を取得する基本の形です。

包括許可は、輸出者が輸出管理体制を整備している場合に、一定の範囲について包括的に許可を受けられる制度です。個々の契約ごとに個別許可を申請する手間を省けます。包括許可の詳細は次の記事で解説します。

個別許可申請の流れ

申請方法について。2022年7月以降、輸出許可申請は電子申請のみとなっています。電子申請はNACCS(貿易管理サブシステム)を使います。NACCSを初めて使う場合は、事前にNACCSセンターへの利用申込と経済産業省への申請者届出が必要です。

申請窓口について。申請者の店舗または営業所の所在地を管轄する経済産業局等へ申請します。案件の内容によっては本省(安全保障貿易審査課)が窓口になる場合もあります。

必要書類について。申請書類は、貨物・技術が輸出令別表第1・外為令別表のどこに該当するか(該当項番)と仕向地の組み合わせで決まります。カタログや仕様書などの技術資料、別表第1の記載項目との対比表などの提出を求められる場合があります。

審査期間について。スムーズに進めば3週間程度が目安です。書類に不備があれば補正が求められ、それ以上かかります。余裕を持って申請することが重要です。

申請から輸出までの流れ

許可取得後は通関手続きに進みます。許可証には有効期間があるため、期間内に輸出を完了する必要があります。

許可証の有効期間は、輸出令第8条第1項により、許可をした日から6ヶ月と定められています。期間内に輸出を完了する必要があります。ただし経済産業大臣が特に必要と認める場合は、異なる有効期間を定めたり、延長したりすることができます。技術の提供(役務取引)の個別許可についても同様の規定があります。

有効期間を過ぎた場合は再申請が必要になります。

担当者として重要なのは、輸出スケジュールから逆算して許可申請を進めることです。審査期間を考慮せず申請が遅れると、出荷日に間に合わなくなります。

まとめ

輸出許可申請の基本はこの通りです。

  • 規制対象と判定された場合、原則として個別許可申請が必要
  • 2022年7月以降、申請は電子申請(NACCS)のみ
  • 必要書類は該当項番と仕向地の組み合わせで決まる
  • スムーズに進めば3週間程度、書類不備があれば延長
  • 輸出スケジュールから逆算して余裕を持って申請する

なお、輸出管理体制が整っている企業向けには、個々の申請を省略できる包括許可制度があります。次の記事で解説します。

※本記事の内容は2026年6月時点の法令に基づきます。輸出管理関連の法令は頻繁に改正されるため、実際の判断は必ず最新の法令および経済産業省の公表情報をご確認ください。

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